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福祉職員が考える「ストレングスファインダー」の資質の活かし方

福祉現場で働いています

くまたくんです。

 

日頃ボクがオススメしている自己分析ツールの1つがストレングファインダーです。

 

しかし、ストレングスファインダーで資質を出して「そうなんだ!」で終わっている人は多いのではないでしょうか?

くまたくん

実を言えばボクがそうでした…

ストレングスファインダーで資質(才能)出した後に悩まれる人は多くいると思います。

 

ボク自身資質をどう活かしたらいいか悩んでいたある日

ストレングスファインダーの資質を活かす考え方って福祉の支援の考え方と重なる部分があるなぁ…と思いました。

 

福祉現場で働いていたからこそ、ストレングスファインダーの活かし方が腑に落ちました。

今回は「人を支える、支援する」という福祉の考え方を例に、ストレングスファインダーを活かす考え方を紹介します。

こんな人に読んでほしい
  • ストレングスファインダーで出た資質を活かしたい
  • 資質をどう活かせばいいかわからない

ストレングスファインダーは種を知るツール

冒頭に被りますが、ボクは福祉の現場で働いています。

福祉と聞くと高齢者の介護をイメージされる方も多いと思いますが、ボクは障害のある方の支援をしています。

 

障害と言っても人それぞれ様々な障害を持っているので、一言で障害のある方を説明することは難しいです。

例えば「自閉症」という同じ障害名の方がいたとしても、

予定を変更するのが苦手な人もいれば大丈夫な人もいる。

細かい作業が得意の人もいれば苦手な人もいます。

くまたくん

けどこれって、当たり前ですよね。

ボクたちが人それぞれ違うのと同じ。

障害のある方だって自分たちと同じ人ですもん!

 

福祉の考え方では「その人をありのままに見る」ことを大切にしています。

その人の好きや嫌い、苦手や得意のある1人の人としてそれぞれの生きにくさ(障害)と向き合います。

障害がその人なんじゃなく、障害を持っていることも含めた全ての要素が「その人」なわけです。

それがその人の種です。

良いも悪いも含めた可能性です。

そしてその人それぞれの可能性をこちらがコントロールしない

その人の可能性を「引き出し、伸ばすこと」が福祉人の仕事です。

 

この考え方に立った時、ストレングスファインダーで知る自分の資質は、自分という種の「要素」です。

その人の良いも悪いも含めた可能性。

 

ストレングスファインダーを受ける意味とは、「自分はどんな種なのか?」を客観的に知ることにあります。

水をたくさんあげなきゃいけない種もあれば、太陽の光に当たりすぎちゃいけない種もあると思います。

種が人それぞれだとしたら、育て方も人それぞれです。

つまりストレングスファインダーは種を知るツールであり、種を知ることでその育て方を考えるきっかけを作るものです。

 

障害のある方は、障害が故に自分で自分の可能性を引き出し、伸ばすことが困難なことが多いです。

そのため、ボクのような福祉を職とする人がサポートします。

あなたがストレングスファインダーで可能性の種を見つけたなら、あなたはあなた自身でその可能性をどう引き出し、どう伸ばすか考える必要があるんです。

ストレングスファインダーとは
  • 自分という種(可能性・才能)を知るツール
  • その育て方(可能性の引き出し方・才能の伸ばし方)を考えるきっかけ

資質は変えようとしてはいけない

ペンたごん

ストレングスファインダーで出た資質で落ち込むことってない?

くまたくん

あるある!

ボク福祉の現場で働いているのに、福祉で重要視されている「人間関係構築力」がほとんど下位の資質だったのはショックだった。

素直に仕事やめようかなとも思ったよね笑

ペンたごん

なるほどね…。

今も落ち込んでるの?

くまたくん

ううん。

今はやっぱり自分の資質と向き合うことが大事だと思った。

「これは自分じゃない!信じない!」って言ってても始まらないし。

ペンたごん

大事な考え方だと思う!

自分の資質を否定することは

自分はヒマワリの種なのに、バラの種になりたい!って言ってるのと同じくらい意味のないことだね。

立てない人に「立て」と言っても意味がない

福祉現場の話を例に挙げると、

障害っていうのは、「治らないから障害」なんですよね。

その障害を”治そう”とする人って多いんですが、それは支援ではないです。

 

「この子はもっとできる!頑張りが足りないだけなんです!」

という親御さんもよく見えられます。自分の子どもの障害を受け止めきれないんですよね。

発達と障害の違いに対する知識がないのもありますが。

 

ただ、それは脳性麻痺で足が動かず立てない車椅子利用者に対して「立て」と言っているのと同じです。

立ちたくても立てないんだよってこと。

どうしたってなんともならない要素はあるんです。

 

ストレングスファインダーも同じ。

コミュニケーションの資質が高くにあってほしいと強く願っても、それが下位の資質なら客観的にそうだと受け止めることが大事なんです。

 

上位資質は伸びやすく、下位資質は伸びにくい

もちろん、ストレングスファインダーの資質は障害ではないので、下位の資質でも伸ばす(良くする)ことはできます。

そこは勘違いしてはいけない大事なポイントです!

ペンたごん

 

ただし、下位の資質は「伸びにくさ」があります。

資質を伸ばすために同じ努力をしても、その資質が上位の人と下位の人では伸び代に差があるんです。

そこは人それぞれなのです。

 

それでも、ストレングスファインダーは34の資質の順位を全て知ることができます。

わざわざ伸びにくい資質が知れるようになっているのはなぜでしょう?

 

理由として、ボクはこの「34の資質の順位を知る」という点がとても重要だからだと考えています。

つまり、上位の資質下位の資質を知ることが大事だということです。

 

障害のある方を例に出すと、下位の資質はその生きにくさである「障害」の部分と言えます。

どんなにその部分を変えようとしても変わらない、あるいは変わりにくい。

そこを変えようとすればするほど本人は辛い思いをすることになります。

 

しかし上位の資質、つまりその人の可能性に目を向けると、その部分を活かすことで資質は強みになります。

そして、上位の資質を上手に使うことで、下位の資質を上位の資質がカバーできます。

これが理解できると、自分を無理に変えようとしないで済みます。

 

例えば、ボクは下から2番目に「コミュニケーション」の資質があります。

くまたくん

福祉界のプロコミュ症とはボクのことです!

おかげさまで対人関係において非常に生きづらさを感じています。

 

ただボクは、TOP5の資質に「収集心」と「分析思考」を持っています。

コミュニケーションを活かすことは苦手ですが、情報を集め、相手の反応を分析することは苦じゃありません。

くまたくん

この反応は怒っている時だな…

と日頃の関わりから相手を分析をし、ある一定コミュニケーションを測ることができています。

くまたくん

その代わり、情報収集ができていない初対面の場合は苦戦します。

反応の比較・分析対象がないので…

 

福祉で言えば、障害のある方の器質的な「障害」を治そうとしても治りません。

人を変えようとするのではなく、ありのままのその人が生き生きするには?を考えます。

 

同じく、ストレングスファインダーの下位の資質は頑張っても上位にはなりません。

それがあなたの資質である以上、下位の資質を上位にしたり、上位の資質を下位にしたり変えることはできないんです。

 

だからこそ

  • 上位の資質を活かすことを考える
  • できるなら上位の資質で下位の資質をカバーする

ペンたごん

ストレングスファインダーの資質は前向きな可能性として捉えましょうということだね

くまたくん

あなたはバラじゃないけど、ヒマワリかもしれないね。

ヒマワリが好きな人もたくさんいるよ!

あなたがバラではなくヒマワリなのだとしたら、ヒマワリとしての生き方があるはずです。

自分を無理に変えようとはせず、その可能性に目を向けて見ましょう!

まとめ
  • 種を変えようとはせず、その可能性に目を向ける
  • ストレングスファインダーで全34の資質を知ると自分という種を理解でき、無理に自分を変えずに済む

資質が育つ環境を整えることがもっとも大切

この図は福祉現場で支援(サービス)をするときの基本的な考え方です。

 

図にある「種」については述べてきました。

  • その人をありのままに見る・知る
  • その人を変えようとしない

サービス(支援)を受ける本人を変えるのではなく、そのままのその人の良さを引き出すことが福祉的な支援です。

この考え方の上でもっとも大切なことは、その人の良さ・可能性を引き出す方法は環境を整えることだということです。

 

図で解説すると、種を育てるには土(栄養)が必要です。

つまり、種が育つ【条件・状況】=環境を用意することで種は目を出し、成長します。

 

福祉の場合、その人を変えるのではなく、ありのままに見て、どうしたらその人の強みや可能性を引き出せるのかを徹底的に考えます。

例えば

  • 「この人は清潔感を理解することは難しいけど、細かな作業は得意だ。畑仕事なんか向いてるんじゃないか?」
  • 「この人は、この部分は苦手だけど、それはツールを用意したら大丈夫そう」

これらはその人を変えるのではなく、環境を変えるということをしています。

 

その人に合った仕事環境を用意する

その人に合ったツールを用意する

 

その人という種が芽を出すのは、

どんなときか?

何をしているときか?

どんな方法か?

もちろん正解がすぐに出るわけではなく、仮説・検証を繰り返して試行錯誤します。

でもそうやって種の育つ環境を整えてあげるんです。

そうすると、障害のある方だって、私たちが驚くような仕事をしたり、生き生きとした姿を見せたりするんです。

 

その人が輝ける環境を用意するのが福祉の仕事。

この輝ける環境を用意することこそ、ストレングスファインダーの本来の活かし方なんです。

ペンたごん

つまり、ストレングスファインダーで出た資質が「活かされ、輝ける環境」を自分が用意してあげる必要があるんだ

くまたくん

環境へのアプローチだね!

 

またボクを例にすると

ボクは資質のTOP5に「内省」の資質があります。

考えることが好きな資質です。ボクはこの資質を大切にしていて、内省の時間を持つとすごく心のエネルギーが高まります。

あわせて、8番目9番目の資質に「回復志向」、「目標志向」を持っています。

「回復志向」は問題を解決することを好む資質です。

「目標志向」は明確なゴールを求める資質です。

それぞれの資質が輝くには、ゴールを見据え、課題の解決策を練ることができる時間と空間が必要です。

 

なので、まず自宅という空間の整理をしました。

簡潔に言えば、ベッドと勉強机だけの部屋

テレビや食事用の机もありません。

見苦しい写真ですが、参考に。手前には洗濯物が干してあるので見切れのみ。

こうすることで、とにかく勉強机に座り、自分と向き合う作業をせざるを得なくなります。

アロマを炊いたり、ジャズを聴いたりしながら集中力を高めることもしています。

 

また仕事場では、曜日でやることを決めています。

目標設定をしたり、内省するのは月曜と金曜。

その他の曜日で事務作業はできる限り全て終わらせます。

自分に合った仕事効率化をしているんです。

 

ボクの資質を活かした環境設定をまとめると

  • 勉強机に座らざるを得ない環境を作る
  • 仕事を効率化して空き曜日を作る

この工夫で目標設定、課題設定の内省をする時間を作り、心のエネルギーを高めています。

 

このように資質を活かせる時間を無理矢理にでも作るという環境設定がボクには大切です。

 

また、資質そのものに磨きをかけるスキルアップという視点の環境設定もあります。

ボクで言えば、PDCAを勉強していて、目標志向・回復志向の資質そのものの磨きをかけよう本を用意して試しています。

資質を伸ばすのにオススメのPDCA本2冊!

 

「資質を伸ばす」という考え方が「環境を用意する」という言葉と噛み合わない方もいると思います。

丁寧に言えば「資質が伸びるための環境」という意味で、目標志向の資質が伸びるためには「PDCA」についての情報(本)が必要であり、考え方としては情報という環境を用意するわけです。

そして、情報を実践する環境を用意するんです。

仕事場だったり、ブログだったり。

くまたくん

種(資質)が芽を出すために必要なことは「環境」と捉えるんだ

内省の資質を文章化して伸ばすという意味で、ボクのTwitterやブログは考えをまとめるトレーニングを兼ねています。

これもTwitter・ブログという資質を伸ばせる環境を用意したということになるんです。

ペンたごん

環境を用意したらそこで行動することは言わずもがなだよ!

行動しやすい環境を用意しよう!

 

環境を整える・環境にアプローチすることが資質を活かすということです。

もちろん資質の組み合わせに応じてどんな環境がその人に合っているかは変わります。

だけども、種が育つ環境を整えるという意識が自分に合った環境を作り出すはずです。

 

気をつけるべきは他人を見て、自分と全く違うその人を目指してしまうことです。

自分の核の部分を変えようとしてもいいことはありません。

変えるのは人ではなく、環境。

自分という種としっかり向き合った上で、種が育つ環境を整えていきましょう。

まとめ
  • 変えるのは人ではなく、環境
  • ストレングスファインダーで出した資質が「活かされ、輝ける環境」を整えていく

自分が自分を支援する視点が大事

福祉現場で働くボクが福祉の視点でストレングスファインダーの資質の活かし方を紹介してきました。

  1. ストレングスファインダーの資質とは種であり、可能性。
  2. 種は変わらないし、変えようとしてはいけない。
  3. 種が育つ環境を整えることが重要。

という3点です。

まずこの3点の理解がなければ、ストレングスファインダーによって悩んだり、苦しんだりする人が出てきてしまうかもしれません。

  • 可能性としての視点
  • ありのままを受け止める(変えようとしない)視点
  • 適切な環境を用意することで資質は開花するという視点

これがあるべき資質を活かす考え方であり、視点です。

可能性を見出せなかったり、変えようとしたりしていては苦しいだけですし、もっとも重要だと伝えた「資質が育つ環境」を整えることはないでしょう。

 

3つのポイントを実行するためのコツを最後に紹介します。

それは自分が自分の支援者だとイメージすることです。

 

別の言い方をすれば、自分という人間を客観的に見る、自覚するという作業です。

くまたくん

自分という人間の資質はこれで、だとしたらこんな可能性があるじゃないか!

この可能性を引き出すには、どんな環境を用意してあげたらいいだろうか…?

というように考えるんです。

 

「その人の可能性を引き出す視点」

「人を変えるんじゃなくて環境にアプローチする」

そんな福祉の支援の考え方が、ストレングスファインダーの活かし方に通じていました。

 

くまたくん

自分はストレングスファインダーを活かしきれていないなぁ…。

そんな人はぜひ福祉の視点で自分を支援して見てください!

 

ストレングスファインダーの活かし方としてもですが、「環境にアプローチする」という視点は福祉に限らず大切です。そんな考え方をいろんな人に知って、福祉が身近になってほしいので、この記事が少しでも役に立ったと思った方はSNS等で紹介してもらえると嬉しいです!

 

そんじゃ、お疲れしたで!

 

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